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>私のアメリカ体験記
私は
necessary
のスペルがニガテで、
c
が
2
つか、
それとも
s
が
2
つなのか、よく迷いました。
1つずつの方が覚えやすいのに。
なぜ
s
だけが
2
つ重なるのか。まぎらわしいではないか。
また、
meet
/
bottle
のように、同じ文字が連続する単語はたくさんある。
遠い昔、初めて
英語を文字に表した誰か
さんは、
どうしてわざわざ、ややこしくしたのか?
こう、不審に思ったことがきっかけで、パズルは突然解けはじめました。
やはりシンプルな原則があったのです。
連続した文字の、
2
つめの文字は、
「
直前の母音
の
読み方を示す
合図
」だったのです。
こういうと少々やこしい感じですが、単語で見るとハッキリします。
【例1】
meet
(母音の連続)
2
つめの
e
は、直前の
e
を「アルファベット通りに発音する」ことを示しています。
met
と、
e
が1つであれば、短母音で発音します。
つまり、母音が連続していたら、前だけをアルファベット読みすればいいのです。
次の例は「語尾の
e
」が前に移動したもの、と考えられます。
me
a
t
ra
i
n co
a
t
下線部の母音は、直前の母音を発音を表す合図の文字。
だから
e
の他に、
a
や
i
が使えるというわけです。
その効果は
meet、meat
のように、発音を表記しながら同音異義語を
表記できること。初めて英語を文字に表した誰かさん、流石です。
※ 後ろの母音を発音するのは少数の例外。
【
例2】
bot
t
le
(子音の連続)
2
つめの
t
は前の
o
を「短く発音する」ことを示しています。
t
が1つならば
、
o
をアルファベット読みします。
cat
t
le ap
p
le big
g
er
青い文字が「直前の母音を短く発音する」ことを示しています。
青い文字がなければ母音をアルファベット読みします。
結局、黙字の働きを考えたおかげで基本的な原則は、だいたい整理できました。
それらは単語を覚えやすくしてくれるばかりか、知らない単語の読み方に見当をつけたり、
知らない語句を書きとめる場合にも、大いに役立ってくれました。
原則にあてはまらない単語の謎も、時間や偶然がきっかけでずいぶん解明できま
した。
スペルはもともと、
「
大多数の原則
と
少数の原則外
」で
1組
、と考えると納得しやすくなります。
refrigerator
(冷蔵庫)
を
口語では
fridge
と略します。
元のスペルを単に短くした
frige
では
i
を「アイ」と
発音したくなるからです。
アメリカで、私が初めて買った冷蔵庫は
自動霜取り装置がついていない旧式のもの。
それは電気屋さんではなく、床屋さんから $
20
で買いました。
冷凍庫は日本のものの約
2
倍の大きさ。
霜が溶けずに透きとおった氷となり、空間をどんどん占領。
アイスクリームや
TV dinner
などの冷凍食品を取り出すために、
よくドライバーとハンマーでこびりついた氷を割ったことを覚えています。
1970
年代初期の冷蔵庫を知る人ならば、どういうことか見当がつくでしょう。
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