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「メディア」としか読めないはずの media
を
アメリカ人はなぜ [ミーディア] と発音するのか?
よく耳にするこの単語の発音が、なぜか長い間、気になっていました。
ある日、大学のカフェテリアで食事をしていたときのことです。
ふと近くの女性の会話から
という「音」が聞こえたのです。
つまり m
と、アルファベット読みの e が1つずつの音として、順番に聞こえたの
です。だから media は [ミーディア]と発音するわけだ !! と大いに納得。
他の単語はどうかな?
英語はひょっとすると「スペルの文字を1つずつ発音するのでは?」と、
愛用の辞書を調べ始めました。
それがまるでパズル。わかるようでわからない。
make は「語尾の e 」があるので「メイク」。
ところが、
some は「ソウム」ではなく、「サム」。あれ?
need, neat,
piece の ee, ea, ie は
どれも「イー」。
まだある。
young, house,
soup の ou はぜんぶ違う発音だ。
規則性がありそうで、ないような・・・とても整理がつかない。
英語の母音は10以上もあるのに、
文字は a e i o u の 5つだけ。
工夫をしなければ表記できない。
しかし、その工夫がわからない。
アメリカ人にたずねても、
「スペルは学校でたくさん書いて覚えた」とか「自然に覚えた」
という、当たり前の返事ばかり。
スペルの仕組みに関心のある人や、
文献にはめぐり会えませんでした。 |
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このパズルを解くまでに数年が経つのですが、
直感的に、シンプルな原則があるはずだ、と思っていいました。
スペルは、知らないうちに覚えられたり、カンで正しく書けたりするからです。
聖書にも、初めにあったのは言葉であり、それは音であった、
ということが書いてある。
文字が発明される前から音として、言葉があった。
つまり、後になって、誰かが文字に表したのだ。
その誰かは一定の原則に基づいて表記したであろうし、
その原則は本人が忘れないためにもシンプルな方がいい。
複雑すぎて、本人が混乱したり、覚え切れないようでは、まずいことになる。
それでは困るはずだ。
そうだとしたらシンプルなはずだ、なんてムシのいい解釈をしていたのです。
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