30 On Training Reports


 #81
REN さんの場合

「会社では、基本的にほぼ毎日英語を使って外国人と仕事をしており、また
近い将来、海外で仕事をしてみたいと考えておりますのでリスニングの強化
は必須であると感じております。

今まで、映画の台詞や先生のDVD等を録音して、それを聞いて真似るという
勉強方法を取ってきたのですが、この方法では、先生がよく指摘されている
”真似したつもり”になっているのだと思います。でも、困ったことに真似した
つもりになっている自分がわからないのです。」

ということでトレーニングとなりました。


 30音トレーニング 体験レポート

私は、2000年〜2003年にかけて3年弱程度、米国に住んでいました。現在は日本在住ですが外人と仕事をする機会が多いという環境にあります。また、できれば2年後ぐらいに米国にもう一度行って今度はもう少し長い期間むこうで働いてみたいと考えています。

私の現在の英語力は、一対一で外人と話す分には、OKですが、複数名の外人とのミーティングになると話について行けなくなるというレベルのものです。このレベルの状態は、すでに3年以続いており、なんとかこのリスニングの壁を越えたいという思いから先生にレッスンをお願いいたしました。

当日最寄駅まで先生が迎えに来てくださるとのことだったのですが、駅の改札口には待っている男性が誰もいないので、もしかして先生はレッスンを忘れてしまったでのはないかと心配になりました。しかし、当日は、私とレッスンを受講するもうひとりの方が、一本先の電車ですでに着いていたので、先生の奥様が、代わりに迎えに来て下さったのでした。

                       

部屋に入るとすぐに9つの例文をマイクに吹き込むように指示されたのですぐに吹き込みました。100回ぐらい聞きこんでいたので、まぁまぁだろうと思っていましたが、波形ソフトを使用して、自分の声を再生して模範音声と比べながら、まず指摘されたことは「全然模範音声の音を聞いていない。」という点でした。

レッスンを通じて具体的には、特に以下の3点の改善が必要であることを認識しました。

.イントネーションを真似することが全然出来ていない。

.子音と母音のバランスが悪い(母音が強すぎる、子音が弱すぎる)。

.ネイティブの話す英語のスピードについていっていない。


1.イントネーション

イントネーションは、その場で模範音声を聞くとそこそこ真似できるので、私が生意気にも先生に「直前に模範音声を聞いてから文章を読むと正しく発音できるんではないかと思います。」と言うと、「君が代を歌ってみて」におっしゃいました。

私が、君が代を歌うと、「先生は、最近聞いたわけではないのにちゃんと覚えているでしょう。例文も歌のようにイントネーションを覚えなければならないと駄目なんです。」ときつく言われました。

私なりに解釈するに、英文のイントネーションを覚えることは、英語独特のイントネーションを理屈抜きに体で覚えこませるために有効なのではないかということです。私は、本当にイントネーションが苦手なので、波形ソフトを細かく区切ってイントネーションを聞くトレーニングは有効であると思います。

波形ソフトが非常に有用なのは、波形をマウスでドラッグすると、その部分を再生してくれるので、自分の聞きたい部分を単語単位さらには、音単位で何度も聞けるという点です。これは本当に大事です(これができないといつまでたっても、英語は結構流暢に話すけれどもネイティブではないという評価をネイティブスピーカーから受けるだけでなく、リスニング能力にも限界があると思うのです。)

 
         

2.子音と母音のバランス

子音と母音のバランスは波形ソフトを使うとよくわかります。波形ソフトの縦の幅は、音量の大きさを表し、横の幅は、音の長さを表します。

例えば、school という単語を発音する場合に、発音記号で表すと<sku:l>となります。模範音声の最後のLの発音の波形の縦の幅及び横の幅は両方とも長いのですが、私のLの発音は波形は、縦幅が短く、横幅も短いのです。この点は、波形を見るとよくわかります。自分で発音しているとちゃんとLを強く長く発音しているつも
りなのです...。でも、波形ソフトを使うと、子音と母音の強さ及び長さのバランスが悪いことを自覚でき、自分ひとりで修正していけるかと思います。


3.スピード

英語のスピードに耳がついていかない問題を解消するには、スピードトレーニングが有効です。まず、普通のスピードの英文を聞きます。このときは、かなり早く感じます。その後、再生スピードを20%速くした音を聞いて、その音と同じスピードで発音できるように何度か練習します。その後、通常スピードの音を聞くと、本当にゆっくりとクリアーに聞こえるのです。あまりにゆっくりに聞こえたので先生に再生スピードを20%ぐらい落としたのかと聞いてみたほどです。

先生によれば、30音の個々の発音が、ある程度できるようになった状態で、この練習をするとリスニング力強化に非常に効果があるとのことでした。スピードトレーニングでは、舌がもつれてもいいから、イントネーションを重視して速く発音することがポイントです。私にとって、リスニング力強化が一番のテーマですので、今後はスピードトレーニングを中心に練習していきたいと思います。

他にリスニング力を鍛えるために意識して練習必要がすべきものとして鼻音があります。英語は、アクセントのないところは、スピードが速いということは色々な本に書いてあります。英語の音声のポイントは、それだけではなくアクセントのないところでも鼻音は強くなる傾向があるということです。アクセントのない所を自分でも鼻音を強く出して発音するようにしないとなかなか聞き取れるようにはならないかと思います。

                       

先生には、レッスン中に少なくとも30回ぐらいは、「音をちゃんと聞いてないんだよねぇ。」と言われ続けましたが、汚名挽回すべく、今回のトレーニングで学んだことを日々のの練習に取り入れ、近いうちに先生に成果を報告したいと思います。


 My ひとこと
 子音と母音のバランスを調整したRENさんの発音は見事なものです。
  苦手というイントネーションも、実は聞き取っているので、あとはスピード
  重視で量をこなせばアメリカでもたっぷり活躍できるでしょう。
      
  
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