30 On Training Reports


 #79
”限りなく青い空”さんの場合

「今年から都立高校で英語科の教員をしております。UDA式30音との
出会いは自分の発音そして、英語学習を見直す転機になりました。
現在は、練習帳とDVDでトレーニングを重ねております。

私自身、英語の発音に魅せられている一人です。なので、自分の英語
で生徒を魅了したいというのが私の夢の一つであります。」

ということでトレーニングとなりました。


 30音トレーニング 体験レポート

英語の音に魅せられて

30音トレーニングをすることで、英語の音が好きだという気持ちが確信に変わったように思います。音に魅了されて、好きになった英語。そして、現在は、英語を教える立場にいます。自分が英語の発音に魅せられたように、生徒を自分の発音で魅了したい。そんな想いからこの発音トレーニングを申し込みました。


英語をどう聞いているか

事前にメールで送られてきた9つの課題文。その録音の目的がこれです。PCに取り込んだ自分の発音と native のものとを波形ソフトで比較。私の場合、以下のような課題が挙げられました。

・オリジナルなイントネーションを勝手に作ってしまっている。
・英文の意味をつかみながら発音できていない。
・音程の変化が直線的である・・・など。

これらの課題を改善するには、自分の中に「元になる音」があるかどうかがポイントだそうです。では、具体的にどうすれば良いのでしょうか。


短く区切って聞く

そのポイントは「細かく、緻密に聞くこと」です。
どこまでこだわるかというと、UDA先生の「音が多いか少ないか」というコメントが参考になるかと思います。

具体的には、自分の発音を録音したものと native のものとを波形を見て比較します。その際に、単語単位で、余計な発音が入っていないかとか、音の長短などを確認するのです。こういう作業をするのに、やはり波形ソフトは便利だと実感しました。

自分で練習する際のポイントは、発音する前に、焦点を当てた部分における native のイントネーションなどを覚える。次に、その部分に重ねて発音することだそうです。


短い、弱い、弱い!

子音が弱いことは、参加者に共通の課題として挙げられました。子音の発音が短く、弱くなってしまう場合、その解決策は、強く言う子音と軽くささやく母音のバランスを整える練習をすることです。そうです。30音お馴染みの「ささやきトレーニング」でした。これは、嬉しいことにUDA先生に合格点を頂けました。


あー、やっぱり

心の中で「よしっ」とささやいたのも束の間でした。30音リストを利用して、UDA先生に個々の発音を確認して頂いた時に、私の場合、単語中の l, m, n の発音に問題があることがわかりました。つまり、1単語中におけるそれらの音が弱いのです。

これは、例えば home の場合、まず m の発音をする。そして、その音を home の中でも出せるように発音することで良くなりました。発音する時のイメージとして、 l, m, n を単語中にもハッキリと登場させるように心がけました。


「知識」で聞いちゃあいけませぬ

発音トレーニングの後半は、「聞く」ことに重点を置いたメニューに移りました。その内容は、ナチュラルスピードの英文をぽんっと一度流したのを、その場で繰り返すというちょっとだけハードなものです。

英文の速さに圧倒されつつも、自分なりに聞き取れた部分を繰り返してみます。気がつけば、ある単語がもろカタカナ発音になっているではありませんか。「簡単で知っている単語ほど、知識で聞いて発音してしまっている」というUDA先生の言葉にただうなずくばかりでした。


まず何を優先させるのか

次に、15%ほどスピードを速くした英文をリピートしていく。それから、英文を聞いてみる。すると、どうなるのか。これは、とにかく体感してみることが全てだと思うので、その感想は控えさせて頂きます。ただ、このスピードトレーニングでは、30音練習帳の言葉を引用すると、「音の認識力はスピードによって左右されます」ということを実感することが出来ました。

実際に、英文を1秒位で言う練習をしましたが、何度もUDA先生に「もっと速く」という助言を受けました。というのも、私は開く音や口の形ばかりを気にしてしまい、スピードが足りていませんでした。なので、このトレーニングでは、「まず、スピードとイントネーションを優先させること」が重要だそうです。

それらを意識して、とにかく速く発音することで、やっと何回か合格点を頂けました。そして、元の英文について、開く音や口の形を突き出して発音する音などを意識して細かく聞くようにする。そうして、それらを意識して音読練習すれば良いのではないかと思っています。


ホントにホントに難しいの?

これはもう完全に自分への問いかけです。今回、UDA先生から学んだことの一つに、「発想の転換」というものが挙げられます。大事なことは、英文の音を聞く。そして、その音をマネる。たったそれだけ。実は、簡単なことなのではないか。「出来ていない」 それは、単にやろうとしていないだけではないのか。

「難しい」 それは、元になる音がないのに、自分で勝手に英文のイントネーションなどを作って、難しくしているだけではないのか。私は、「無理だ」っていう限界を自分で作ってしまったら、やはり、その壁は乗り越えられないような気がしています。だからこそ、「なんとかなる」という気持ちを持ちながら、この視点を大切にしていきたいなぁと思っています。


より英語らしく

課題が残った喉の響き、[s]系統と比較するとスピードが遅い l, m, n の発音。そして、やたらと息の量が多くなってしまっているハデな[s]の発音など。日頃の練習で、これらを改善していこうと思っています。それと今後の発音トレーニングとして、ナチュラルスピードである映画を利用したものも取り入れていくつもりです。

それと、30音お決まりの「開く音」にも多少触れておきます。私は aunt の a には自信があり、問題はないだろうと思っていました。しかし、そんな淡い期待は軽く打ち砕かれることに・・・。私の場合、アゴを一瞬長く止めると良くなるとのこと。やってみて、なるほど。良い感じです。

UDA先生の「開く音」の解説で、私にとって一番ピンときたのが、
「音を変化させて、それが相手に伝わるように発音する」というものです。これを聞いた時に、まさに心の中で「おぉ」でした。そう、相手に伝わるように、アゴをさげて発音する。ちょっとだけ開眼した気分です。

それと、もう一つの「おぉ」をご紹介します。この音の解説として、「エ」と「ア」の中間の音というのは不正解。もちろん、このことは知っていましたが、先生の、「中間というのは、ある特定の一つの音を指すことになる」というコメントにも「おぉ」でした。

つまり、「開く音」のポイントは、音を変化させること。「一つの音」と「変化する音」というものが同じなはずはありませんものね。自分なりにこれらのことに気付いた時に、トレーニング中に先生がずっとおっしゃっていた、発音というのは、「上手い、下手が問題ではない」ということに深く納得しました。


「いいですねぇ」という一言

発音トレーニングを終えて、ほっとした気持ちになりました。というのも、「それで大丈夫」というようなUDA先生のメッセージをいくつか頂けたからではないかと思っています。

一人で発音練習をしている時には、「本当にこれで良いのか」「大丈夫かな」っていう気持ちがつきまとっていたように思います。それに、うまくいかない時などは、「これからどうすればいいんだ・・・」という気持ちになったのも確か。だからこそ、先生に「良いのか、そうでないのか」という判断をして頂き、「こうすれば良くなる」ということを具体的に指示して頂いたことで、自分の中での判断基準が出来つつあると思っています。

それと、普段、発音練習をしていて、この発声の仕方だと「喉の響き」が出ているかもしれない!って、思っていたものを、トレーニング中に、先生に褒めて頂けました。「あっ、これで良いんだ」というほっとした気持ちになり、とっても嬉しかったです。


感謝を込めて

今回、魅力あふれる他の参加者の方々とお会いしお話できたことも大変刺激になりました。ある方とは、帰りの電車の中でずっと「えいごの話」をして盛り上がった程です。お互いに「そんな自分」に驚いてはいましたが・・・。

最後に、明るく優しい言葉をかけて参加者の気持ちを和ませてくれた先生の素敵な奥様、そして、英語のある音を日本語に混ぜて話し、多いに笑わせてくれたUDA先生に心から感謝しております。

ちなみに、その先生の話し方はホントに笑えるので、内容はもちろん秘密デス。運良く発音トレーニングを受けられる方は、密かに楽しみになさるといいかもしれません。UDA先生、爆笑しちゃってごめんなさいです。

大変、貴重な機会を頂けたこと、そして、刺激的な時間を過ごせたことを心から嬉しく思っております。この経験を今後の発音トレーニングに活かし、帰りの駅まで送って下さった車中で、UDA先生から頂いた励ましの言葉を胸に、これからもずっと英語を楽しんでいくつもりです。本当に有難うございました。


                      
                       限りなく青い空



 My ひとこと
 限りなく青い空さんは音のバランスと、趣旨の伝え方が課題。熱心なので
 映画などの自然な英語に慣れればずっとよくなるでしょう。
      
  
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