30 On Training Reports


  #69
カワムラさんの場合
  
   「コンピュータ関係の編集の仕事をしており、英文の資料を読むこと
   が多少ありますが、実務上頻繁に英語力を使用するという状況では
   ありません」

   悩んでいることは、
   「・鼻から抜ける音ができない
    日本語でも元々「なにぬねの」の音が鼻声になるのですが、英語
    の n、m、lの音ができません。空気が抜けない感じです。

   ・子音を強く、母音を弱く、という発声ができない
    感覚的にどうしてもつかめません。

   ・リスニング力が向上しない
   TOEICの総合点は1年前より100点アップしたのですが、リスニング力は
   ほぼ横ばいです。英語のニュースを聞いたり洋画を見たりしても、
   リスニング力のアップが感じられません。

   とにかくリスニング力をアップしたいです。
   リスニングのコツを教えていただければと思います」
 
   ということでトレーニングとなりました。

 30音トレーニング 体験レポート

 約1年前に30音DVDを購入し、その後30音練習帳も使用して発音トレ
 ーニングに励んできました。自分では一生懸命やっているつもりでし
 たが、1年たってもリスニング力にほとんど変化が見られません。
 自分一人でのトレーニングに限界を感じ、今回受講させていただきま
 した。
                    

 当日は、どんな厳しいコメントをいただくのかと、ドキドキしながらトレ
 ーニングに臨みました。予想どおり、このレポートには書き切れない
 ほどたくさんのダメ出しをいただきましたが、結果的にはとても楽しい
 トレーニングとなりました。UDA先生は厳しい内容でも思わずクスッ
 と笑ってしまうような言い方で指摘してくださいます。

 たとえば、visit という単語の1つ目の母音と2つ目の母音が違う私に
 対し、
 「口の形が多すぎるね。
 30音じゃなくて70音くらいあるんじゃないの?」
 などとおっしゃってくださいます。笑っている場合ではないのですが、
 厳しいコメントも「クスッ」の後だとより受け入れやすいように思いま
 した。

 ご指摘いただいた点は、みなさんのレポートで言い尽くされているこ
 とばかりです。子音が弱い、母音が強すぎる、開く音のあごの下げ方
 が不十分、イントネーションが違う、お手本を聞いていない、スピード
 が遅い・・・・・・、どれも幾度となく目にしてきた内容です。

 1つだけ新鮮に感じたのは
 「子音の息が多すぎる」ということでしょうか。
 私の発音は、s の音など、息が多く出すぎているのだそうです。
 まず、口を絞り、上下の歯を合わせてから、下の歯をちょっと内側に
 ずらし、息をするどく出すことで改善される、ということでした。

 トレーニングでは自分の間違った思い込みを次々と突きつけられま
 すが、そのたびに問題点が1つずつクリアになっていく感覚を覚えま
 した。

  中でも一番の収穫は

 波形ソフトの使い方ではないかと思います。
 波形ソフトはトレーニング前にも自己流で使っていたのですが、
 「お手本と同じ形にならない、どこをどう見ればよいのかわからない」
 と、まったく役に立っていない状態でした。

 波形ソフトで見るべき点は、全体の形ではなかったのですね。
 波形の一部をドラッグして再生し、お手本と自分の音を比べる、
 個々の音の強さや長さを確認し、自分の音をお手本に近づける。

 耳だけで確認するのではなく、目と耳の両方で確認する。
 今後自分に必要な練習がしっかりと認識できました。

                     

 神経性の胃痛でお昼ご飯も食べ切ることができず、ずいぶんと笑わ
 れてしまいましたが、有意義で楽しい時間を過ごせました。今日教
 えていただいたことを忘れないよう、しばらくは集中して練習したい
 と思っております。ありがとうございました。

 My ひとこと

 カワムラさんは分析が得意。
 できない理由を次々に並べ立てる代わりに、こうすればできるよう
 になる、という方向に的を絞れば、英語はもっと楽になるでしょう。

      
  
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