30 On Training Reports


  #67
小山さんの場合   TOEIC 870。大学生
  
   三ヶ月前に、初めて受けたTOEIC は870(listening 450 reading420)。

   「去年の四月から一年間オレゴン州のポートランド州立大学に留学し
   ていました。ちなみに、素晴らしいところでした。そこで音声学も勉強し
   ました。僕はLとRが苦手でどうしても完璧にできなくて、ESLの先生や
   音声学の先生などにご指導いただいたんですが、どうも的を得たもの
   ではありませんでした。

   鵜田先生には、すべての音が正しく発音できているかの確認、そして
   最も私が不得意なイントネーションをご指導いただけたらと思います」

   「自分の英語がアメリカ人に通じないことはあまりありませんが、
   イタリア人やフランス人にはしばしば通じないこともあります。なので、
   イントネーションはもちろん、完璧からはほど遠いと思います。

   私は普段はいいかげんな人間なんですが、発音にはこだわって
   いきたいです。30音DVDは持っていないんですが、30音練習帳は
   全てやりました」

   ということでトレーニングとなりました。


 30音トレーニング 体験レポート

 9月24日にトレーニングをしていただいた際のレポートです。
 実はこの時大学のレポートがすごく忙しかったのですが、何人かの
 体験レポートを読んで、みんな同じことを指摘されているなぁ、と思
 ったので、トレーニングの前に体験レポートを全て読み、同じことは
 注意されないようにしようと心がけました。 それが体験レポートの
 目的の1つだと思ったので。

 実際に録音するときに、すごく緊張してしまって(まぁいいわけなん
 ですが)、自分でもかなり不満の残る読み方になってしまったんで
 すが、完璧にものになっていれば時・場所問わず正しく発音でき
 ると思い、各々の音から見直すことにしました。トレーニングでご
 指摘を受けた点で、印象に残ったのは以下の4点でした。


 1. 鼻音が出ていない

 これは何人か他の人の体験レポートにも出てたことですが、いまい
 ち理解ができませんでした。トレーニング中も最初はよくわからな
 かったのですが、コツをつかんだらよくわかりました。

 m の音は自分でも鼻から息が出ていると実感できていたのですが、
 普通の音はさっぱりでした。説明しにくいんですが、裏声を出す感じ
 に近いとおもいます。先生が、日本語でこういう話し方をするとすご
 く変に聞こえる、とおっしゃったのですが、まさにその通りだと思い
 ました。

 参考になるかわかりませんが、僕が思うに、
 m (m は唇を閉じるから鼻から息がでるのがよくわかると思います)
 で鼻から息を出しつつそのまましゃべる!みたいな風にするとやり
 やすいんじゃないかと思います。

 今考えれば、ブッシュ大統領とかすごく鼻にかかった声でスピーチ
 とかしてますね。


 2. 語尾の ing に気をつける

 語尾の子音が弱くなるとみなさん共通して書いてあり、これはすご
 く気をつけていったので、語尾の t や g は大丈夫だったと思うんで
 すが、鼻音がわかってなかったせいか、進行形などの ing がうまく
 できていませんでした。
 
 鼻音がわかっていなかったので、語尾の ing は適当でいいのか
 なぁと思ってたんですが、ちゃんと鼻音が出てたんですね。


 3. なめらかに

 まぁそのままなんですが、音程をあげる時にいきなり上げるんじゃ
 なく、なめらかにうねりつつ上げるってことじゃないかと思います。
 まぁそっちのほうが人間の話す言語として普通ですよね。

 音の変化をしっかり聞いていれば、これも自然になめらかになった
 のではないかと思います。


 4. 唇下げずに顎をさげる

  正直にいって、唇下げたって顎がさがっていればいいんじゃない
  の?って思ってたんですが、唇さげずに顎下げると、いわゆる喉
  の響きとかがでやすいんじゃないかと思いました。口の中に響か
  せる時も、唇下げないほうが響きやすいと思いました。

                      *

 まとめとして、自分はアメリカで音声学を一年勉強してたので、正直
 けっこう自信はあったのですが、トレーニングを通して多くの発見が
 ありました。やはり人に指摘されないと気づかないことはけっこうあ
 りますね。お忙しい中、時間を割いていただいた先生に感謝します。


 My ひとこと

小山さんは勢いがあり、頼もしい。 「開く音」、イントネーションなどの細かい
ところを聞き取り、知識と実際の音が一致するようになると、リスニングはも
ちろん、英語はさらに進歩するでしょう。

      
  
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