30 On Training Reports


 #59
ひまわりさんの場合  英検2級、TOEIC690前後
  
   「英検、TOEICのどちらもリスニングがネックとなり点が伸びず、悩ん
   でいます。

   昨年ある通訳、翻訳の専門学校に通っているときにも、
   もう少し滑らかに話せるようになると良いと、アドバイスされました。
   自信をもって英語を話せるようになりたいのです。
   そして近い将来仕事に就けることが目標です。

   また個人的にも、英語に堪能な外国人の友人たちと
   公私にわたり英語でコミュニケイションをはかる必要性に迫られ、
   こちらのほうが切羽詰っているといえます(^_^;)」

  ということでトレーニングとなりました。

 30音トレーニング 体験レポート

  ホームページを見たのがきっかけとなり早速DVDを購入し、同時に
  トレーニングを申し込みましたが受付終了。そこで一方的に私の
  英語歴と現状をメールし、やっとトレーニングして頂くこととなりました。
  必死でした。

  必死の理由

  体験レポートの散々足る結果を報告する前に、そこに至るまでの
  数年間の闘病生活をかきます。同じような症状の方の参考になればと
  思います。

  私は現在主婦です。しかし数年ほど前まで"講師″であり"経営者″でした。
  会社は必要に迫られ立ち上げたものでしたが、一時はイベントの打ち合わ
  せのため毎週末は日本不在という日々を送っていました。

  企画は各TVや新聞に取り上げられ、無事終了しましたが、私を待っていた
  ものは極度のストレスからの絶対安静でした。
  このストレスと寝たきり状態が私の聴覚に与えたものは
  <音を受け付けない>というものです。

  安静中でしたが医者に内緒で、通訳をしていた方のもとで
  英語学習をはじめ、おかげで2ヵ月後英検2級を取得。
  発音がとてもきれいなので通訳を目指してはどうかと、いわれましたが
  無理がたたり寝たきり状態。

  その1〜2年後その状態を脱しましたが、私に異変がおきていました。
  英語が聞き取れないのです。そればかりか中学レベルの短文すら見た
  瞬間にイメージが沸いてきません。
  ストレスと闘病生活で耳がおかしくなっているのではと直感し、
  昨年末に昔通ったことのあるトマティスで聴覚検査をしました。

  その結果、見たことも無いような波形が現れ、
  「極度のストレス状態で、音楽や、英語が体に入っていかないはずです。
  このまま英語を聞いても、おそらく聞き取れないでしょう。
  まずはストレスを取るために音楽だけをしばらく聴きましょう。
  ただ、高周波はキャッチしているので音は聞こえていますが、脳が拒絶
  しています」と言われました。

  (事実この頃は音楽CDのボリュームを上げても、体に音が響くことがあ
  りませんでした。また体調のことは知らせていませんでした。)

  訓練後、正常の波形に戻りませんでしたが、音を感じられるところまでに
  回復しました。しかし音読をしてもギクシャクとし、以前のように滑らかに
  読むことが出来ません。その上読書スピードも落ちました。

  音声に至ってはイメージではなく、個々の単語のスペルを思い浮かべな
  がら聞いているという有様でした。話し方も、訓練前よりはましになりまし
  たが、まるで機関銃のようなしゃべり方。抑揚が無く、一気にしゃべり切
  るという感じです。

  
  UDA式との出会い

  なんとかしなくてはという不安と焦りの中で、UDA式を知りました。
  藁にもすがる思いでした。


  やっと体験レポート

  訓練は私と若いOL さんの二人で受けました。
  まず、渡された紙に要望を書きました。

  私の要望は、
  .聞き取れない。
  .速読が出来ないので何とかしたい。
    というようなことを書きました。

  それを提出すると、早速課題文の録音です。
  目の前にいつの間にか置かれているマイクに緊張しながらも、精一杯
  真剣に読みました。が、先生の例の一言を私達も聞くこととなりました。

  録音した声の波形を見せられ、手本の波形とあまりにも異なっているの
  には驚きです。しかしこの波形ソフトと先生の生の発音を聞くことで、
  その後の説明が非常によくわかりました。

  .の聞き取れない原因として、トレーニング中一貫して言われたことは、
  音を良く聞いて、そっくりまねること、でした。

  「音を聞いていない。たぶん聞こえているはずだが、その聞こえた音に
  スペルを当てはめ、その単語にあった自分なりの発音をしているので、
  別物になってしまっている」と。

  「イントネーションが違っているということは、話すたびにメロディーを
  作曲しているようなものなので、相手に伝わりにくい。
  その上相手が疲れる」

  たとえば、
  正しく「こんにちは」、といえば良いものを、
  「
こんちは」 とか 「こんには」と言われると、最終的には意味は
  伝わるが、聞いているほうはくたびれる。
  それと同じこと。また間違った言い方をしていれば、当然聞き取れない。

  目の前でこうもはっきりと言われると、頭では分かっているのですが、
  気分は落ち込みそうになります。でも気持ちよく納得。

  では、どうやってイントネーションを改善すればよいのでしょう?
  そうは言っても本人は真似ているつもりなのに、<まねる>ということが
  出来ないから悩んでいるのですが...

  先生曰く、波形ソフトを使い、細かく丁寧に、100文ぐらい完全に真似れば
  よくなるでしょう、とのこと。テープでは音の変化が掴めないが、波形ソフト
  なら音の変化や強弱、長さが一目で分かるので、波形が同じになるよう
  にそっくり真似るように、と。

  
具体的には、

  イ)まず開く音、狭い音の口の形を作ること。口の形はとても大事!
    スペルを見たら反射的にその音がでるようにすること。
    口の形が出来ないまま文章をネイティブと同じスピードで言えても
    口先だけになってしまうので効果は乏しい。

  ロ)次に、一文の全体のリズム、メロディーをつかむ。
    そして波形ソフトで、個々の単語の音の変化やイントネーションを
    聞き取り、真似る。始めはスロースピードでよい。
    出来るようになったら、スピードを上げて言える様にする。1文の
    長さの中で、何が何でも言い切るように訓練する。

  この訓練で大切なのは、<音を出す>ということ。
  速いスピードで言えたものは必ず聞き取れるようになる。
  さらに、音読するときもこのスピードで読んでいけば理解するスピード
  も向上するということでした。

  つまり私の要望そのも達成することになります。


  最後に

  わずか3〜4時間の中で山ほど問題を指摘され、さらに個々に訓練をして
  いただきました。しかし、私の場合は発音チェック以前の問題で、「まずは
  音を聞いて真似なさい」と言われっぱなしでした。

  そのせいもあり、あまり声に出して練習する機会が少なく、Hさんの発音練習
  を聞く側に回ってしまいました。でもトレーニングして頂いたおかげで、100文
  を頑張ってこなしてみようと思っています。

  そしていつかイントネーションを改善出来たことを報告したいものです。
  それが同じようにストレス等でリズムを崩している人の励みになればと
  思います。


 My ひとこと

日頃から英語を話すひまわりさん、口はなめらか。ストレスからのトラブルを
克服してきただけに、タフで前向き。一方的に声を出す前に、相手の声を聞く
方が効果的、ということをたっぷりお伝えしたので、「100文トレーニング」の成
果が楽しみです。次回のご連絡をお待ちしています!
      
  
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