30 On Training Reports


  #4
Rioさんの場合  アナウンサー
  
Rio さんはプロのアナウンサー。

「ラジオでのバイリンガルDJや、英語ニュースアナウンサー、
国際会議での司会を目標にしており、来年は大学院への
入学も考えています。」

ここ三ヶ月、一日の勉強時間は平均5〜6時間です。」

2週間程前に30音DVDが手元に届き、毎日練習しています。
発音はよくなってきたとは思いますが、ネイティブレベルの発音を
身に付けたいので、是非、直接指導していただきたいと思います。」

ということでトレーニングとなりました。
 


 30音トレーニング 体験レポート
 ■1日目(土)のレポート

 30音DVDを2週間、毎日やっていたので、以前よりはまともな
 発音になっていた気がしていましたが、どうしてもネイティブの
 発音とは同じにならないことが疑問でした。

 その疑問は、トレーニングで、理論的にはほとんど解消されま
 した。でも、今日一日で体得まではいきませんでした。

               

 イントネーションを聞く耳ができていないことが、まず一つの大
 きな欠点でした。自分の発音のどこがおかしいのか、自分で
 気づくことができないからです。

 音をちゃんと聞くということが理解できたのは、アルファベットの
 Lを聞いて、”eよりも l の音の方が大きくゆっくり発音している”
 というのが聞き取れたときでした。

 Well の場合、 w が軽く短く、l が長く発音されているのが聞こ
 えてきました。それまで逆だと思って聞いていたのですね。

 あと、自分がどうしてもできなかったのは s の発音です。
 s が発音できないとキレのいい発音にならない。
 place の語尾も弱くなり、どうしても英語らしく聞こえない。

 

 レッスン中には結局できるようになりませんでしたが、
 帰りの車の中で、s だけひたすら練習。
 口の形の基本形を意識したら、音がやっと出て、それから
 何度もくり返し、なんとか体得しました。

               

 In that case you shouldn't beat his dog.

 g がなかなか発音できないのは、苦労しました。
 イントネーションも、that はかなり音程の高さを意識しなけれ
 ばならないし、case もきれいにうねらないし、beat はベート
 になってしまうし、youを伸ばしすぎてしまったり、欠点だらけ
 で、どうにもなりませんでした。

 リズムを何度聞いても、音を素直にそのまま再現できず、
 どうしても自己流リズムを作曲してしまうのです。

 文を1〜3語くらいで区切って、丁寧に聞いていき、そのまま
 そっくり発音する練習がとても重要だということがよくわかり
 ました。

 のどを開くこと、鼻に響かす行為は、単音ならできても、文章に
 なると声が前に出てしまうので、数をこなして体得していきたい
 と思います。

 私の場合、アナウンスのレッスンで、声は前に出すことをひた
 すら練習し体得してきたので、のどと鼻音は少し時間がかかる
 と思いますが、少しずつ感覚はつかめてきているので、意識し
 て修正して行こうと思いました。

                 *

 予習を自分なりやってきたつもりなのに、直接指導を受けても、
 その場でほとんどの大切な基本事項を体得できず、かなりへ
 こみました。

 のどを開く、鼻音、イントネーション(強弱、高低、長短)、
 s の発音(息のスピード)、
 英語をそのまま聞く力、子音と母音のバランスの悪さ、
 など、
 自分の欠点がわかったことが、非常に大きな収穫だった
 と思います。

 帰りの車で、s が出るようになったら、s 関連の発音がとても
 楽になりました。 一つ一つ欠点を克服し、ネイティブの発音
 に少しでも近づけるように練習をしていこうと思いました。


 ■2日目(火)のレポート

 引き続き、二日目のレポートです。
 初日で体得できなかったショックは私だけではなく、Udaさんに
 とっても頭を悩ますものであったようです。

 とにかくもう一度トライして、ネイティブの発音という夢を実現させ
 たいという思いで、レッスンに向かいました。

 昨日を丸1日、予習に費やしました。
 練習したのは、のどを開き、口の基本形を作って、ドーム状の
 空間を意識すること。
 まず、英語を喋る前にこの形を作ることで、発声の感覚を慣ら
 しました。

 あと Sound it! を使って自分の声を録音し、自分の声の波形を、
 Udaさんのサイトの発音訓練にアップされている In that case の
 波形と同じ様になるまで、何度も練習しました。

                 

 そして、二回目のトレーニングが始まりました。
 はじめに、お手本の英語と、1日目に録った私の発音が全く違う
 メロディーだ、ということをはっきりと認識しました。
 高低、強弱、間など、とにかく何もかもが違いました。

 Sir, please come up and look at the word.

 まずは予習した基本発声状態を作り、お手本を真似てみると、
 私の please の独自発音がなかなか治りませんでした。

 高低でいうと、please の語尾が下がってしまう癖が抜けず、
 udaさんにピアノで pleaseの音程をとってもらい、そのメロディ
 ーをイメージして矯正しました。

 この文章で感じたのは、

 ・word の発音は、ストレートではなく、カーブしていること。

 ・英語らしくする最後の仕上げは「スピード」であること。
  こんなに速く言えない、というくらいのスピードでないと英語っ
  ぽくならない、ということです。

  それも速ければいいのではなく、up や and、at などの弱い音
  を、すばやくしかもちゃんと発音するというのが大切でした。

 この文章を習得するまで、二時間かからなかったと思います。
 初日のレッスンは、一つの文章も体得できなかったのに。
 一つ文章を体得できると、新しい文章を習得する時間がどんど
 ん短くなってきます。

  このあと、映画 Pretty Woman のセリフ、
 I speak to your secretary more than I speak to you.
 を習得し、

 Turkey is in the west of Asia. It's about twice as large
 as Japan. It has about 6o million people, and its capital
 is Ankara. の習得に入りました。

 まず、一行目は、Turkey、west の音の変化がでると英語っぽく
 なることや、is in the, of などを弱く、速く発音することを意識し
 ました。

 そして、二行目は twice が強く、ゆっくり強調し、w の変化を
 意識し、ce をしっかりと出すことに気をつけ largeの l の鼻音、
 a のあごの下げ、r の音の変化、ge をちゃんと出すことに気を
 つけ、3行目は、it has の軽さや s をしっかり出すことなどに気
 を使いました。

 そして、全体としては、ピリオドまでの一文を一息で一気に、
 単語と単語をつなげて、スピード感を意識しました。

 スピード感というのは、口のなれが必要なので、今後のトレー
 ニングでもかなり意識していかなくてはいけない部分だと思い
 ます。

 私は日本語に関して、
 音を前に出す。
 文章や単語にメロディーをつけない。
 語尾は軽く置く。

 など、美しい日本語を意図的にトレーニングしてきました。

 英語に関しては、長い間それなりに勉強してきたのですが、
 その過程で、間違った発音にきづかないで続けてきたシャ
 ドーイングや、スラッシュリーディングの影響で、文章をぶつ
 ぶつ切ってしまう変な癖が影響して、かなりな独自発音英語
 を身に着けていました。

 どこが悪いのかはわからないけど、ネィティブの発音に近づ
 かない自分の発音を何よりもコンプレックスに思ってきた私
 にとって、今回のトレーニングで得たものは本当に大きいで
 す。

 最後に自分の発音を改めてスピーカから聞いたときは、
 感激で涙の出る思いでした。

 今後は、映画を使ってレッスンを続けて、なんとかかっこいい
 発音を自分のモノにしたいと思います。
 どうもありがとうございました。


 PS:早速、American President のDVDを購入しました。
    アネッサ・ベネトンのかっこいい英語を是非、身に
    つけたいと思います。
    では。

 My ひとこと

Rio さんも、多くの方と同様に、自分の音で英語を聞いてしまうことが
ネック。当人はしっかり英語を聞いているつもりなので、
「何故かお手本のようにはならない」。
波形ソフトを活用すると、その難題を解決することができます。

初日は時間切れになりましたが、二日目になるとRio さん、本領発揮。
どうなったか?

 スピーカーをクリックして聞いてください。

    英語の発音は気にしない方がいい、
    カタカナ発音で十分という方にはぜひ、お聞きください。
      
  
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