30 On Training Reports


  #37
Kovan さんの場合
  
  「英語の勉強を始めて、ずいぶん経ちますがどうしても超えられない壁が
  あります。英語の知識はかなりあると思いますが、英語の耳ができません。

  NHKの英語ニュースは聞けても、CNNとか映画になるとさっぱりです。
  この間英検1級の1次試験にリスニングの点がかなり悪く何点かと
  いうところで落ちてしまいました。

  リスニング解決の早道には発音をやるしかないと結論に達し、30音
  DVDも購入して練習してきました。しかしながらどうしても自分の発音・
  英語のリズムに自身がもてません。

  1日なのでできるだけ多くのことを吸収して帰りたいと思います。
  事前にどのようなトレーニングまたは勉強を自分でしておけばいいで
  しょうか?DVDの練習だけでよいのでしょうか。」

  ということで、トレーニングとなりました。
  事前の宿題は課題文をそっくり真似てくること。


 30音トレーニング 体験レポート


 自分のレベルは2年前の1月に受けたTOEICが800、国連英検A級を取得。
 英語の新聞は読めても、生の英語がまったく聞き取れない。この間受けた
 英検1級の一次試験でリスニングがほとんどできずに落ちました。

 リスニング力アップが今回の目的です。
 CNNを見て理解できるようなリスニング力がほしいというのが私の願いです。
 以前、自分が発音できなければ聞けないということを聞いた私は発音に力
 を入れてました。

 発音の本を買ったり、UdaさんのDVDを購入し、2、3度見ました。しかし独学
 は難しい。自分が出してる音が正しいのか分からず、フィードバックがほしい
 と思いこの一日トレーニングを受けることにしました。

                  

 私がトレーニングを受けたのは南房総に珍しく雪が降った日です。
 本当に寒い日でした。

 ついた早々、課題文を読んで録音し、Sound forgeで波形分析しました。かな
 り優れたソフトですが、5万近くするとちょっと手が出ませんね。

 Udaさんに指摘されたこと

 1 自分流に発音して全くお手本の音を聞いていない

 マイペースですね〜って言われて、日ごろマイペースだといわれて
 いるだけに英語でもそうなのかとドキッとした。私のは一文の発音
 はお手本と比べるとかなり遅い。


  単語をぶつぶつ切る 

 ex. In that case, you〜 
   私はコンマで区切るが、お手本は [s]と[ju:]をつなげて発音している。


  私は同じ調子でタンタンタンと発音するが、英語は強弱強弱の流れがある 

   波形を見ると一目瞭然。私のは波が同じ幅で出てくるが、お手本
   は大きな強いところとその後の弱い波形から成り立っている。 
   同じ強さで発音するからネイティブには聞きづらい発音。

  ex1. The king told Jack〜  

  ネイティブには主語に聞こえるくらいに The が強い。ネイティブに
  は最後までじっと我慢して聞かせるような分かりずらい発音。

  ex2. But I like it.

  私の発音は全部が同じリズム。お手本はlikeを強く言っている。


  自分が持ってる知識で英語を聞こうと脳が抵抗しているから聞こえない。
   もっと素直に音を聞いたほうが近道

  ex. vacation を聞いて、発音してみてって言われて、何度もヴァケイション
     と発音。ヴェイケイションでしょと言われて聞いてみると確かに。


  語尾の子音が弱い 

  ex. school、house、home の語尾を発音していない。

  子音を強調して話すとネイティブらしい発音になる。
  school の[l]があんなに長くてオに近い発音だったのは驚き。私の
  は母音が強い日本語英語である。
  言い訳としてはネイティブが言っている子音が聞こえないので、ネ
  イティブのスピードに合わせるため発音していなかった。


  英語の音に気づく。

  いったんUdaさんにこう言っているんだよって言われてからそういう
  風に聞くと確かに聞こえてくる。しかし、この気づくというのは一人で
  は結構難しいと思う。これが今後の課題かも。


  英語とは関係ないが、お酒、車、タバコの広告のだまし絵を見せて
  もらいました。何気なく見ていると単なる広告写真だが、人の潜在
  意識に働きかけるように画像編集してあった。

  教えてもらって再度注意して見ると今度はそこばかり目に付くよう
  になる。英語の音もきっと同じことなのだろう。


  英語のスピードについていく

  映画の短いセリフを最初聞いたときは、いつものように何を言って
  いるのか分からなかった。もっと早くとせかされて、早口で何度も
  何度も練習した後、聞いたときにははっきりと聞こえた。

  この音のスピードに慣れるというのも重要なのだと体感。


 まとめ

  私の発音は英語の規則に反して自分流に言っていて、ネイティブに
  は分かりずらい。発音で我を通すと英語の習得に不利ですよ、って
  言われて、もっと英語を聞いてまねしようと思いました。

  今まではきっと、英語を しっかり聞く listening ではなく、 ただ漠然
  と聞く hearing で、自分流に英語変換をして発音していたのだと
  思います。

  一つ一つの音の練習はDVDで大丈夫とUdaさんは言っていました。
  もう一度DVDを真剣に見てみたいと思います。そして、一文の中で
  音を切って丁寧に仕上げネイティブの発音に近づけるようがんばり
  ます。

                    *

  この体験レポートを書くにあたり、ホームページの体験レポートを読
  んでみると、結構皆さん同じようなことを言われているんですね。

  英語を正しく発音をできないのは日本人共通の発音にあるのかもし
  れません。しかし、ネイティブの発音は日本人でも練習しだいと信じ、
  これからも発音重視で英語と取り組みます。


 My ひとこと

  Kovan さんの「聞き方」は軽い。30音DVDの使い方も軽い。
  人の言葉を聞いているようで聞いていない。今回のトレーニングはその改善がテーマ
  となり、練習は30音DVDの使い方と「聞き方」が中心でした。


課題文
トレーニング前 「スピードに追いつけない」、「聞こえない」という理由で
語尾を発音していない。

トレーニング後 スピードは追いつけるし、聞こえるものです。

ささやきトレーニング後 しっかり聞くとこうなります。

         【注】30音DVDを数回見るだけでは大した効果はありません。
         
しっかり活用してください。
      
  
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