30 On Training Reports


  #32
AY さんの場合  TOEIC 725
  
 「30音DVDを購入し、途切れ途切れながら練習をしたところ、ヒアリングに
 ついては以前よりも上達したと感じたのですが、単語・文章のスピーキング
 になると単音では出来た発音が出来なくなり棒読みになるような状態です。

 耳で聞いたように発音すればよいと思うのですが、なかなか
 思うようにはいかない状態が続き、行き詰まりを感じています。

 現在外貨ディーリングの業務に携わっており、外国人のディーラーやブロ
 ーカーと不自由なく取引やコミュニケーションを行えるようになりたいという
 希望があり、そのための基礎作りが出来たらとおもいます。

 先日、シカゴに電話をかけて、"Can I have the price for US DOLLAR?"
 といったつもりだったのですが、"SEC, please" といわれ、てすぐに日本人
 に代わられてしまい、少しショックでした。

 ひょっとすると来年にも海外勤務の可能性があり、先輩方のように日本人
 コミュニティから一歩も出ないようなことにはなりたくないと思っております」

 ということでトレーニングとなりました。



 30音トレーニング 体験レポート

 11月8日に受けたレッスンの体験レポートです。今後、先生の
 レッスンを受けようと思う人に参考になれば幸いです。

 このレッスンを受けられる方は「通訳をやっている」などといった実力者
 が多いようでしたが、私はこうした方々と比較すると初心者もいいところ
 でしたので(TOEIC720点)レッスンの申し込みを当初躊躇していました。
 しかし、自己流で勉強して変な癖がつく前にレッスンを受けて今後の学習
 効率を上げようと思って、今回レッスンを受けました。

 実際にレッスンを受けて痛感したのは、これは多くの方が言及しているこ
 とですが、自分がいかにカタカナ発音に毒されているのかということでし
 た。幾つか指摘があった点の一部を述べます。

 1.英語の音・イントネーションを聞いていない

 個人的には、今回のレッスンで一番感銘を受けたのは、自分はネイ
 ティブの発音を聞いているつもりでいて実は聞いていなかった、ないし
 は、聞いた音を自分の頭の中で勝手にカタカナ英語に変換していたと
 いうことを強く認識できたことでした(私の場合は、単語レベルの発音
 で四苦八苦して、文章のイントネーションまでなかなか手が回らない
 状態でした)。

 今回のレッスンの課題文の中に "school bus" という語があり、私
 はこれを「スクールバス」と読んでいたのですが、先生から本当にお
 手本はそういっているかなとのご指摘を受けました。そういわれて聞
 いてみると「L」のところで「ル」などとは発音されておらず、その代わ
 り何かくぐもった音が出ているのがわかりました。

 いわゆる「語尾のl」だったわけですが、この場では結局発音できず、
 先生から「lの発音が出来ないならスクールではなくスクーオと言って
 みては」とのアドバイスを頂戴することになりました。

 帰宅して30音DVDを見直してみると、解説で「語尾のLはオと聞こ
 えるくらい強く長く発音する」と説明されており、聞き流していたこと
 を反省しました。

 余談ですが、「l」の音については、その後興味深い出来事がありました。
 レッスン後のある日電車に乗っていたとき、英語を話す外人と日本人が
 大声でしゃべっているのに出くわしたのですが、そのとき外人が
 「E−MAILができて世の中便利になったよ」という話をしていたのですが、
 「E−MAIL」を「イーメール」ではなく、あえてカタカナで表現するなら、
 「エーメオ」と発音しているのが確認できたのです。
 
 小さなことではありますが少しは練習の成果が出たかなとうれしく
 思ったのを覚えています。


 2.「開く音」・「狭い音」を区別をしていない

 これも多くの方が述べておられますが、開く音であごの下げ方、
 下げるスピードが足りないとのご指摘がありました。これも余談に
 なりますが、先日ある映画を見たとき「わたしもアンというの、よろ
 しく」という台詞で、「ANN」は確かに「エアーンヌ」と発音されてい
 ました。不思議なもので、発音について意識するようにするといろ
 いろ聞こえてくるようになるようです。


 3.単語と単語の間を勝手に区切らない

 これまた多くの方が述べているとおりです。カンマなどがあったり
 するとついついとまってしまう癖をなかなか克服できませんでした。
 変に間合いを入れるのをやめてネイティブのお手本と同じスピード、
 イントネーションで発音するだけ(かなりつらいのですが)で、かなり
 本物っぽくなるようです。

 今回のレッスンについては、私の場合は「L」「M」「N」の発音がそもそも
 出来ないなど、根本的な部分からしてかなりの問題があったため、
 たびたびつっかえてなかなかレッスンが進まないことが多かったです。

 「L」「M」「N」は鼻や上あごのドームで響かせ、開く音ではあごを
 下げ、イントネーションは云々と多くのことをこなそうとして混乱した
 まま終わってしまった印象です。その意味で先生にはかなりの負
 担をかけてしまいました。

 こういったことを考えると、30音レッスンを受けられる場合には、事前に
 30音DVDで学習し、単語の発音ぐらいまではある程度めどをつけてお
 いたほうがより効率よく授業を受けられるのではないかと思われます。


  日本人のウイークポイントは、

 1.「s」「f」「k」などが弱すぎる
 2.開く音であごが下がらない
 3.「R」「L」「M」「N」「Y」などを英語的に発音できない

 などが主な点であると思われるので、このあたりを慣れておくとスムーズ
 に文章のイントネーションなどの問題に入れるのではないでしょうか。

 最後になりますが、チャンスがあるならば、この発音レッスンはぜひとも
 受けるべきであるということを強調しておきたいと思います。必ず何が
 しかの成果ないしは今後の目標を得て帰ることが出来るのではないで
 しょうか。

 今回はいろいろありがとうございました。 


 My ひとこと


    AYさんの「状況」はレポートの通り。英語は理解できるが、発音はもちろん、
    英語を話すための練習も大いに不足。
    30音DVDを「途切れ途切れながら練習」をしてもほとんど効果はありません。
    真剣に、一音ずつものにするように取り組むと初めて効果が出てきます。

    ほとんど練習したことのない人が4時間ほど真剣に練習するとこうなります、
    という実例が以下の音声です。


課題文
トレーニング前 日本人ならば理解できる発音。アメリカ人に電話をかけて、
「すぐに日本人に代わられて」もやむを得ない。

トレーニング後 イントネーションは許容範囲。

ささやきトレーニング後 この発音、イントネーションならば、アメリカ人との会話は成立します。

      
  
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