30 On Training Reports


  #31
てんてんてまりさんの場合  TOEIC 600弱
  
  「カタカナ英語にドップリ漬かっています」という
  てんてんてまりさんは

  「英語学習は、高校までの学校英語と大学教養課程の
  授業のみです。ですので当然ながら読解中心。スピーキング
  や、ましてや発音や練習はしたことがない。

  就職してから(約10年前)英検準一級取得。
  同時期に受けたTOEICは、はっきり覚えていませんが
  600点も取れなかったのではと思います。

  その後転職し、2年ほど英文のビジネスレターや
  簡単な翻訳を社内でしていましたが、
  こちらも読み書き中心でした。

  最近、初めて自分の意思で英語の勉強を始めました。
  まずは学習初期の段階で発音から取り組んで、
  リスニング力を身につけたいのです。」

  30音DVDで練習しても、どうしてもカタカナ英語から抜け出
  せません。いったい何がどう悪いのか、自分ではわからない
  ので客観的なアドバイスをいただけたらと思います。」

  ということでトレーニングとなりました。


 30音トレーニング 体験レポート

 11月15日、udaさんの発音トレーニングを受けてまいりました。

 ■トレーニングを受けようと思った動機

  「無駄なまわり道をしたくない 。」 この一言に尽きます。
  やりなおし英語の勉強をはじめて約一年。
  英会話初心者のうちに正しい発音を身につけて、できるだけ無駄
  なまわり道をせずに上達したいという動機から、 uda さんに直々
  のご指導をお願いすることになりました。


 ■トレーニングで指摘された問題点

  1.イントネーションと強弱に問題あり
  2.お手本の英語を聞いていない
  3.子音のスピード、強さが不足
  4.鼻音が出ていない

   もう少し詳しく述べます。

 1.イントネーションと強弱

   本来は文全体のイントネーションの大枠をとらえて、その枠の
  中で個々の単語の強弱、速さに変化をもたせる。 しかし私はどの
  単語も同じ強さ・速さで発音していた。 そのため、文の終わりまで
  聞かないと、なにを言いたいのかわかりにくいと指摘された。

  特に発音しにくい苦手な部分にくると「私はここが言いにくいから、
  ゆっくり話すのよ」という調子で、勝手にリズムをくずしていた。

  ネイティヴのイントネーションは波打つようになめらか。
  よーく聞くと、ひとつの単語のなかでも音の高さの微妙なゆらぎを
  感じるが、私のイントネーションは固く直線的。 そのため、メリハリ
  に欠ける平坦なジャパニーズ・イングリッシュになっていたようだ。


 2.聞いているつもりで聞いていない。

  聞いている「つもり」。
  真似している「つもり」。
  でも、実際は聞いていないし真似していなかった。

  been を、お手本はベンに近い発音なのに、学校で習ったとおり
  「ビーン」と発音しているし、 beat が「ベーと」に近い音になってし
  まう。(←指摘されるまで自覚ナシ)

  たとえばネイティブがナチュラススピードで話す ”school bus”。
  トレーニング中に聞いたお手本では” school ” の ”oo”や、” bus
  ”の ”u”が実際には発音されていない位に短いのに、どうしても
  「スクールバス」と言いたくなってしまう。

  ここで、自分のくせをはっきり自覚した。
  私は、聞いたお手本をいったん頭の中でディクテーションして書き
  上げて、 その英文を自分に都合よく読み上げていただけだった。
  つまり、聞いたそのままを真似するのではなく、知っている英単語
  に勝手に置きかえていただけ。 それなのに自分ではきちんと真似
  しているのだと思い込んでいた。

  udaさんに指導された聞き方は「え?ここまで細かく区切るの?」と驚く
  くらい 一語一語を細かくわけて丁寧に聞く。そして忠実に真似すると
  いう方法。
  (私の聞きとり能力では「リダクションまでちゃんと聞き取れるかなあ?」
  と、いまいち不安です。)


 3.子音のスピード、強さが不足

  子音の発音は想像以上に鋭い。
  DVDを見て練習していたつもりだったのに、実際に uda さんが発音する
  「s」はとても強く鋭く速い。 DVDでいつも見ている Amy さんの「s」よりも
  かなり強く驚いた。

  ここでもやはり基本の口の形が大切とのこと。
  (DVDのケースのAmyさんの表情の意味がやっとわかりました。
  あの口の形が重要なのです!)

  「m」 にも非常に苦労した。
  こんなに長く強く発音するの??というくらいでちょうどいいらしい。
  これからの課題は、もっと30音DVDを活用して、子音のトレーニングを積
  むこと。


 4.鼻音が出ていない

  鼻でハミングする。
  次にその音を出しつつ英語を話すと、あら不思議!
  とたんに英語らしく聞こえる。
  ただ、ちょっと気を抜くとすぐに鼻音が消えてしまう。
  のど・口・鼻に響かせる発声を心がけること。


 ■その他、気がついたことなど

  ネイティブがナチュラススピードで話すセリフを聞いたが、何を言っている
  のかさっぱりわからない。 「これは本当に英語? どこかの外国語じゃな
  いの??」と思ってしまったくらい。

  その台詞をこれでもか、これでもかというくらい速く口に出して言う練習を
  した。 「0.9秒で言ってください」といわれるが、もたついて、2秒以上かか
  ってしまう。 練習しているうちに口がもつれて、自分が何を言っているのか
  わからなくなる。

  しかし「発音がしっかりしていれば、たとえ口がもつれても発音が崩れるこ
  とはない」とのこと。 私は今まで英語を口にしてきた絶対量が足りないの
  か、口のまわりの筋肉が英語に慣れていない。 一息で言うのも苦しい。
  もっと腹筋を鍛えたほうがいいのかも。

  しばらく練習したあと、もう一度お手本を聞いて驚いた。これがさっきと同じ
  台詞?と思うほど、ゆっくり・はっきり・明確に聞こえる!!
  これからはお手本を正確に真似したあと、お手本より早く言う練習も積むこと。

  また「間違った発音のまま同じことを何度繰り返しても無駄。 繰り返すのな
  ら前とは違うように言う。」という指摘は目からウロコだった。


 ■ これからの課題

 ・DVDを活用して子音をマスター。

 ・ひとつの文を細かくわけて丁寧に聞き込む。

 ・頭のなかでディクテーションして書きとった英文を読み上げる
  のではなく、聞き取った音をそのまま真似る。

 ・常にドーム上の部分に声を響かせるように気をつける。

 ・udaさんの『30音でもっと話せる英会話』を教材にして、
  お手本を細かく聞き取って発音やイントネーションや真似し、
  次に速く読む練習をする。

  これを一文ずつ丁寧にすすめていく。


 ■終わりに

  発音トレーニングでは、発音矯正のほかに、自分一人で練習する際の
  やり方を細かく教えていただけました。 これも大きな収穫です。 けっき
  ょくは、自分ひとりで地道に練習しなくてはいけないのですから。

                   *

  トレーニング中に「大人はできない理由を見つけるのが得意」
  と何度か言われましたが、まさにその通り。 英語の発音に限らず、
  「できないこと」と「その理由」を見つけ出すのが私の特技です。
  でも、そんな理由を探しているヒマがあったら、やってみれば
  いいのですね。
  マイナス思考は蹴っ飛ばすこと。これも、今後の課題です。

                   *

  南房総という場所は、遠くにお住まいの方にとっては行くだけ
  でも大変だと思いますが、 「30音DVDを見てもよくわからない」、
  「練習しているが本当にこれでいいのか自信がない」という方は、
  いちど発音トレーニングを受けてみられてはいかがでしょうか。

  トレーニング料もとても良心的だと思いますし、それだけの価値
  は十分にあると思いました。 正しい発音は、自転車と同じで、一度
  身につけたら忘れないとのこと。 一度身につけてしまえば、これか
  ら英語と関わっていくうえで大きな宝になると思います。

                   *

  トレーニングを受ける前は緊張していたのですが、岩井駅で uda さんに
  お会いして優しい笑顔を見たとたん、ほっとしました。 uda さんは優しい
  お顔できついことをおっしゃいますが、的を射たことばに納得させられま
  した。 おかげさまで、とてもくつろげる環境で楽しい時間を過ごさせてい
  ただきました。ありがとうございます。
  これからもご指導、よろしくお願い申し上げます。


 My ひとこと

    てんてんてまりさんが言う「カタカナ英語」とは平坦なイントネーションのこと。
    30音DVDで個々の音をしっかり発音できるようにすると、改善は比較的に容
    易となる。(→ 個々の音ができていないとやっかい!)


課題文
平坦なイントネーション 発音はほぼOKだが、「カタカナ英語的」に聞こえる原因は
イントネーション。メロディーの変化が乏しく、単語が均一。
お手本 お手本と違いを比べてみましょう。
改善策
1.文全体のイントネーションとスピードを覚え、それを枠とする。
2.枠に当てはまるように発音する。


トレーニング前 イントネーションがちょっと・・・

トレーニング後 メロディーをまねるとこうなります。 

      
  
Copyright (C) 2005 Yutaka UDA. All rights reserved. 著作物の無断掲載、転載を禁じます。