30 On Training Reports


  #11
chieko さんの場合  TOEIC 855、英検準1級
  
  「来年、海外へいくつもりでいるので、その前にできるだけのこと
  を日本でやってから行きたいのです。

  英語を教えていますが、力不足を感じています。やはり、生徒に
  自分の発音でうっとりさせたいのです。そして、何を言っているの
  か、聞き取れるようになりたいです。

  小学生と中学生に英語を教えている関係もあり、udaさんがど
  のように指導されているのか、とても興味があります。」

  ということでトレーニングとなりました。

 30音トレーニング 体験レポート
 私は小・中学生に英語を教えているので、発音で生徒をうっと
 りさせたい願望があり、Uda先生のお宅に行くことに決めた。でき
 ることなら、トレーニング実例ような発音をしたいし、自分の生徒
 にも授けたい。「30音DVD」の活用の仕方も教わってこよう、と意
 気込んで行った私を待っていたのは、思いもよらないことの連続
 だった。

 ■ 1日目

 高速を使うのは久しぶりだったので、家を出発する時からドキド
 キしていた。遅れてはいけないと思い、早めに行ったら、1時間位
 前に到着したので、海辺で富士山を見つつ、一人、発音練習をし
 ていた。

 レッスン時間が近づき、さてUda先生のお宅へ行こうと向かった
 のだが、どこなのかわからない!!! うろうろすること30分。す
 でにレッスン時間はすぎていた。電話をかけ、迎えに来てもらう
 という情けないことになってしまった。

                   *

 到着してすぐ課題文をマイクに向かって発音した。

 頂いたコメントは「うん、いろいろ言いたいことはあるけど、発音
 は大体いいかな・・・。重症なのは、単語のバラバラ事件が起き
 ていること。ブチブチ区切り過ぎ。」
 
 「単語から単語への変化が急すぎる。音が凸凹凸凹。
 もっとなめらかに。」

 正直言って、自分の発音は、大体いいのではないかと思って
 いた。しかし、録音して自分の声を聴くと何かが違う。その何か 
 がわからなかった。それが口調とイントネーションであることが、
 指摘されてようやく分かるようになった。

 音から音への滑らかさや、丸み。
 私の場合、単語ごとにブチブチ切れていて、しかも、強弱の変化
 が乏しい。だから不自然に聞こえるし、色っぽくないとも言われ
 てしまった・・・

 子音を強く言わなくちゃ、と、そればかりに気をとられて、正直、
 イントネーションに気を使うことを忘れていた。(-_-;)
 
 録音した私の口調は確かにキツイ。
 これは「あんた、あっちへ行ってよ。」と、人を突き放す感じ。 
 Amy さんのは「だめよ〜、ぶっちゃ。」という感じ。
 もっとやさしく、もっと女性らしく言おう。
 これでも私は女だから。


  少し脱線

 初めは発音が中心であったのだが、いつしか姿勢や、体の
 力み具合も指摘される。私はすべてを真剣に聞いていた。
 2日間で、出来るだけたくさん吸収して帰りたかったからだ。

 私を見て、
 「緊張してるね〜。手も足も。
 もっとリラックスしないと、心地いい発音はできないから。
 ほらほら、手はもっとこう自然に。肩の力を抜いて。スッと。」

 真剣になるので、ひたいにしわが寄ってしまう。肩にもぎゅっ
 と力が入ってしまう。言われて見てみると、私の両手の指は妙
 に緊張して、突っ張っている。まるでカニの足のように見える。

 足にも相当、力が入っていた。言われて初めて、無意識に
 力んでいることが分かった。これでは疲れて当然だ。持病だ
 と思っていた肩こりも、きっとそのせいだ。
 力を抜くようにと、3分毎に注意されていたように思う。
(;_;) 

 「発音は直ぐに何とかなるから、もっと自然な姿勢で、楽にす
 ることを覚えた方がいい。無用な緊張は相手にも伝わる。
 警戒心むき出しだでは、発音が良くても、相手にはマイナス
 イメージが強く伝わる。」と、色々な練習をしつつも力を抜くよ
 うに、再三注意を受けた。

 しかし、私には私の言い分があるの。そこで話は盛り上がり、
 楽しく過ごしてしまった。そうこうしているうちに、宿に行く時間
 になったが、肝心の発音は進歩が乏しいということで、夕食
 後、再度トレーニングすることになった。


  おもしろい練習

 「聞こえると真似ができる、ということをやってみましょう」、
 と、なぜか発音ではなく、リスニングトレーニングが始まった。

 「これは映画のセリフ」と、聞かされた英語は、何を言って
 いるのかモゴモゴしてわからなかった。細かく指導され、数分
 練習した後、同じものを聞いた。

 すると、さっきはモゴモゴしていたものがハッキリ聞こえた!
 驚きと共に、感動した。おもしろい!!! 

 普段は気にしないから見えないチリやホコリが、太陽の光
 で見えたような感じ。
 (チリ・ホコリじゃ、ちょっと嫌な感じで、なんか違うけれど・・・。)
 別の文も同じく、モゴモゴしていたものがハッキリ聞こえた。
 た〜のしい!!! ルンルン。(^・^) 

 これまでは、「映画を聞き取れるようになりたい」とは特別
 思っていなかった。所詮、私には無理だと思っていたから。
 しかし、この体験をしたら、字幕なしで映画がわかったらさぞ
 かし楽しいだろうと思い、欲がでてきた。

 聞き取れるようになりたい。もっと頑張ってみよう。
 英語に対する見方も取り組みも変わるように思う。
 ある意味、開眼したのかな・・・。

 とにかく、興味深い体験をした。映画の英語は早いし、崩れ
 ているからわからないのだろうと思い込んでいたが、認識で
 きていないだけだということを知った。けっこう聞き取れるも
 のなんだ。

 中学の教科書の音声を、同じように練習した。
 練習前は普通のスピードだと感じたけれども、練習後は眠た
 くなるほど「おっそーい。」と感じ、そんな自分が不思議だった。

 映画の音を聞き取りたいと思っている人は、悶々と練習して
 いないで、先生のところで指導を受けて、さっさと体感してしま
 うと良いと思う。その方がず〜と人生楽しくなる。


  2日目

 「速やかに仕上げて。」と促され、課題文に取り組んだ。
 n が強い音だと感じられるようになり、他の子音も強いことに
 気づいてきた。早くても正確に言っている。

 それに感心していると、
 「英語の子音はもともと強いもの。気づいていなくても、強い音
 は、初めから脳に届いているでしょ?」
 う〜ん、言われてみればそうだ。

 そこにある音を、それとして認識しているかいないかで、聞こ
 え方が大きく変わる。チクタクなる時計の音を意識すると、案外
 大きく聞こえたりするのと同じだ。

 気づいた音は、「その通りに言おう」と意識するから頑張れる。
 
 上手くできないものもあったが、とりあえず合格をもらうことが
 できた。最後に録音したものは「とても英語っぽい」と言っても
 らえた。やればできるじゃないか、私にも!

                  

 口の基本形。ドーム状の響き。開く音と狭い音。
 イントネーション、マイルドさ、丸み。
 「30音DVD」に沿って、やることをちゃんとやれば、英語らしく
 なるものだ。
 うふふ。うれしい〜。


 率直に思うこと

 「30音トレーニング」は、単なる発音の矯正ではないと思う。
 英語には英語の方法がある。それを受け入れるとうまくいく、
 ということだと思う。

 すでに自分の中に出来上がっているのを壊すということで
 はないし、それを30音にしてしまおうとするのでもない。これ
 までの自分にはない、新しいものを受け入れること。それが
 できるかどうかにかかっているのではないだろうか。
 だから、まっさらな状態で取り組める人は、きっとうまくいく。


 最後に


 自省。「30音DVD」はもっとしっかり見るべきだ。
 ほとんどそっくりになるように。

 しかし、一人でやっていても気づくことは難しい。気づかせ
 てもらわなければ、先に進めない。早く気づかせてもらって、
 英語が聞けて、話せる楽しさを知った方がいい。

                   *

 へとへとになったけれども来てよかった。実り多い2日間
 になり、新たなる目標ができて忙しくなりそう。そんなことを
 考えつつ、岐路についた。


 My ひとこと

  固い信念を持つ Chieko さんは剛球一直線的に一生懸命。
  発音もなかなかのもの。
  ところが、力み過ぎ。これほど全身に力を入れている人に会っ
  たのは初めて。声も張り上げ気味で、カタイし、ときどきキツイ。

   トレーニング前
      
  だから初日は、主にリラックスの練習。体の力を抜き、ラクに
  して聞き、軽く声を出す。それができると先が見えてくる。
  2日目は概ね「30音DVD(2)」の使い方講習会。

  一生懸命な人が、リラックスして真剣になると凄いのです。
  どう凄いか? 聞いてください。

   トレーニング後
      非常に有望です。
      
  
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