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30音トレーニング

       杉崎さん体験レポート

     


     杉崎さんは
     「小学 5 年生のときに、親がよかれと思って入れてくれた塾で
     強烈なカタカナ英語の洗礼を受け、出だしでつまずいたクチです」
     といいながら、

     「人前で英語の原稿を 5 分ほど読まなければならない、という
     状況にありまして、それまでに少しでも発音を良くしたいのです。
     一応 TOEIC 900うんじゅってんを持っているので白羽の矢が
     立ってしまった」、という方です。



  

     





     以下、体験レポートです。
     問題点が多いため、いきおい文章が長くなっております ^_^;


     参考までに、現在の状況は:

     TOEIC 930  L: 485, R: 445

     リスニング  ニュース英語はほとんど理解できる(つもり)。
              映画やドラマは、くっきり発音された正しい英語で
              あれば、理解できる。

              X-Files のファンだが、フツーの会話部分は時とし
              て聞き取れない。聞き取れない部分に限って、ス
              クリプトで確認すると非常に簡単な英語だったりする。    
              Mulder や Scully が小難しいことを説明している会話
              の方が、よっぽどわかりやすく感じる。

     リーディング 新聞、ペーパーバック、仕事に関連した書類・書籍を
              読む分には支障はない(つもり)。

     スピーキング これが大問題!簡単な英語でもしばしば通じない。
               筆談したくなる。

                        

     昨年の 8 月にテープ診断を受けてから早 8 ヶ月。
     ついに直接トレーニングを受けてきました。初回の診断では
     次のようなご指摘をいただきました。

     ・個々の音が、子音・母音ともにダメ。
     ・子音に勢いがない (5 倍以上の勢いが欲しい)
     ・イントネーションがおかしい。


     まあ、「いいとこなし」というところでしょうか。
     その後、30 音の CD で練習し、自分としては進歩したつもりで臨
     んだ直接トレーニングだったのですが・・・・Udaさんの診断は
     「なんか、変わってないですねー」ということ。

     映画のビデオをまねて"Hi!"と言ってみるのだが、まずこれがダメ。
     口の中だけで発音しているとのこと。

     「唇をやや横にひっぱった状態がホーム ポジション」
     (夢に出そうな紫色の唇のビデオと Air Force One で説明して頂く)

     「鼻にひびかせて」
     「ノドにもひびかせて」
     「もっと声と息を大きく強く出して」


     しかし、複数のことをどうにも同時にできないのであった。

     「こういうのって、頭で考え出すとできないんですよねー」と言わ
     れる。
     その昔テニスを習ったときも、似たようなことを言われたなー、と
     思う。そのときも、先生が教えるのに苦労してたなー、と思う。


     以下、問題点:

     (1) とにかく声が小さい。声量が足りない。

     そのため:

     ・鼻と喉の両方にいっぺんに響かせることができない。
      片方だけで精いっぱい!!

     ・子音のスピードが遅い (「子音がとろい: Uda さん談」)

     ・勢いを最後まで持続できないので、語末の子音が消えてしまう。

     ・日本語でしゃべる分には問題ない(それでもやや小さい)声量
      だが、それで英語をしゃべると、ささやいているようなもので、
      “妙な雰囲気”になりそうな英語になる。


     私の場合、「怒鳴るくらいのキモチ」で声と息を出して、やっと
     「人並みの声」でした。

     息を強く出し、
     鼻と喉をひびかせれば、

     結果として

     声も響いて大きくなるんだと思うのですが、長年の習慣を破ること
     に心理的抵抗があるらしく、難しい。

     英語のときは別人にならねば。



     (2) 自分流のイントネーションになっていて、意味が伝わり
       にくい。


    
「英語を聞いて覚えにくい状態」になっているらしい。

     自分としては、CD の真似をしているつもりだったのだが、
     トレーニング後、最初に録音した自分の英語を聞きなおすと、
     強勢や音の高低が CD と全然違うことがわかる。

     たとえば:

     * "The king told to Jack to visit my home"

     "The" が強く、"The" と "king" の間が長いため、"The" が S
     "king"が V であるかのように聞こえる。そのため、最後まで聞かな
     いとわからない英語になっている。
     聞いてる人に負担を強いる、疲れるイントネーション。

                        

     「日本語は助詞でニュアンスを変化できるけど、英語は助詞がな
     いから、イントネーションが本当に大切なんですよね。イントネーシ
     ョンで意味が決まる」

     「単語を並べればいいというモノじゃないんですけどねー」
     「なんで英文になると、皆さん意味を考えずに読むのかなー」

     とUda さんがおっしゃる。

     このセリフは、他の方の体験談でも読んだし、自分の中にも知識
     としてはあったと思うのだが、このとき初めて、具体的に実感を伴
     ってわかった!

     「意味=伝えたいこと」を無視しているから、強勢や音の高低が
     おかしいんだ!

     また、イントネーションがおかしい一因としては、シチュエーション
     と結びついた英語のインプット(映画やドラマなど)がこれまで極端
     に欠けていたこともあるのではないかと思う。

     私はニュース英語ばかりインプットしてたから、英語を
     「人間が使う言葉」として読んだり聞いたりしていなかったような
     気がするし、「木を見て森を見ず」的なリスニングをずっとしてたよ
     うな気もする。


     (3) 音をそのまま聞いていない。

     耳から受けている情報に“抜け、漏れ”がある。

     イントネーションのおかしさにも関連していると思うのだが、耳か
     ら入ってきた音に「フィルタをかけて」、似て非なるもの(つまる
     ところ違うもの)を出力している。

     言い換えると、1 つ 1 つの子音を再現できない。

     たとえば、
     CD を真似て L, M, N を発音しても、クレッシェンドではなく
     「尻すぼみ」になってしまう。

     「CDは、最後、音が増えてるでしょう?」と指摘され、初めてそう
     だな、とわかる。これは、英語うんぬん以前に、私の認知能力の
     問題かもしれない。

     映画からの会話の抜粋を聞かせていただいたのだが、何を言っ
     ているのかわからないか、または全然違う単語や文章として聞
     き取ってしまう。


     どうも私のリスニングは、

     「音を聞いている」のではなく「知識で補って内容を把握している」
     らしい。

     だから理屈にかなった文だけは理解できる。
     それは「聞き取れる」とは必ずしもイコールではない。

     ニュース英語や説明調の英語になると理解力が格段にアップ
     するのは、それだけ「知識で補いやすい英語」だからだろう。
     多分、音が拾えないのを補おうとした、自分なりの苦肉の策な
     のでは・・・・。

     しかし、フィルタをかけて知識処理しているわけだから、タイム
     ラグが発生し、結果としてますます聞き取りが大変になってい
     るわけで・・・・ 

     でも、これって根が深いというか、下手に長年の(?)蓄積がある
     だけに、やっかいですね・・・・。



     (4) 音とスペルが結びついていない。

     「bird と third の母音は同じなんですけどねー」と Uda さんが
     おっしゃる。
     ところが私は bird は bird、third は third と別個なものとして
     覚えている。だから母音の発音が別々になってしまっている。

     ちなみに、この ir なのですが、実際に Uda さんがやってくださ
     ったのを見ると、自分がこれまで想像していた唇の動きと違い
     ました。予想以上に、真ん中にぐぐっと寄ってきて突き出す感じ
     になるのですね。

     その他、できてない部分をあげるとキリがないのですが、
     たとえば
     school の "l"や please の "pl"にも
     ダメ出しが出てしまいました。

     Uda さんのアドバイスを要約すると、

     とにかく、声を大きく、息を強く。
     それができないことには始まらない。
     大きな声(人並の声)で、個々の音を練習する。

     自分が今までやってきた口や舌の動かしかたを再利用するの
     ではなく、それを捨てて、正しい音が出るような動きを新たに
     習得する。


     それができたら、
     「映画や TV ドラマから、短いフレーズを探して真似るといいで
     しょう。リアルなシチュエーションがあると言葉のニュアンスが
     つかめるから」
とのこと。

     あと、生徒さんの英語の録音を聞かせていただいて、
     「これは本当にネイティブじゃないのか??」とびっくりすると同時
     に、正しく練習すれば、正しく発音できるんだ、と実感。

     しかし、しかし、しかし!

     こーんなに大人になる前に、英語学習の最初の段階で、
     正しい発声と発音と、イントネーションの大切さを
     教わりたかったぞーーー!!!!

     それがなかったばっかりに、リーディングもリスニングも、わざわざ
     遠回りな険しい道を歩き続けてしまったようなものです。
     はじめに音ありき!ですよね。

     今日は、いっきに改善、というわけにはいきませんでしたが、何か
     がつかめた気がします。
     Uda さん、本当にありがとうございました!







     
    「細い息」には手こずりましたが、930の実力者なのでもう大丈夫      
    なようです。

    トレーニング中、何度も
    「こういうことをどうして中学の先生が教えてくれないの!!」と
    言っていたのが印象的でした。
    

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