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30音トレーニング

大竹先生体験レポート

英語講師の大竹先生は、これまでに何度も発音訓練を
積んできたというだけあって、1つひとつの音はしっかり
しているのでが、どこかヘンでした。 

体験レポート(1)   体験レポート(2)  最近の様子
     




    大竹先生の体験レポート(1)

   
    先日は大変お世話になりました。

    何よりもありがたいのは、英語を発音するときの「つらさ」から       
    解放されたことです。今まで、絶えず喉に違和感があったの
    ですが、症状が緩和されてきました。

    実は喉の不調で、何度も整体に通ってもいたのです。
    発音のみならず、体調までよくしてくださったようです。
    発音練習をしても、喉が変にならないので、本当に
    助かっています。

    R の鼻音も徐々に出せるようになってきた気がします。
    "Air Force One"のあのシーンを何度も見て、口の動きを
    観察しています。
    できれば、また近いうちに個人指導をお願いしたいと思いま
    す。以下は「体験レポート」です。                         
                       

    「テープ診断」を受けてから、すぐに個人指導をお願いしました。
    診断で指摘された、「R をやり直さなければならない」ことはわ
    かっていたのですが、具体的にどのようにしたらよいのか、ピン
    とこなかったのです。

    「唇を突き出し、鼻に響かせる
    という方法も具体的に把握できませんでした。

    今まで、何度か発音の講座には出たことがあるのですが、自
    分の英語はどこかおかしい、という思いが常にありました。ま
    た、R の発音が最もおかしいにも関わらず、他のところではR
    を直されたことはありませんでした。

    また、私の場合一番の問題点は、英語を発音すると非常に疲
    れ、喉がすぐに痛くなってしまうということです。昔は顎もよく痛
    くなりました。

    トレーニングの開始は持参した最新録音のプレイバックから。
    真っ先に指摘してくださったことは、
    「力が入りすぎている。もっとリラックスして、明るく発音して
    ください。」ということでした。

    なるほど、そう言われてみると、テープから聞こえてくる自分
    の英語はとても暗く、鬼気迫るものを感じさせます。
    確かに私は「浪曲」のような喉の使い方をしていたのです。

    トレーニングの後半で新たに録音したテープからは、明るくな
    った自分の声が聞こえてきたので、自分でも驚いてしまいま
    した。

                       

    トレーニングを受けてからまだ数日しか経っていませんが、英
    語を発音する際に常に感じていた「苦しみ」がかなり緩和され
    たことが私の最大の収穫でした。

    R の発音とイントネーションも私の大きな問題点です。
    今まで、R の発音に多くの時間とお金を費やしてきたにも関わ
    らず、自分の R は全く間違った音だったのです。

    発音の教本やテープはたくさん持っているのですが、R の正し
    い出し方に触れている本は『30音でマスターする英会話』以外
    にはなかったのです。
                       

    Rの発音は今回の指導中には完全なものにはなりませんでし
    た。今まで間違って覚えてきたやり方が自然に出てきてしまい、
    なかなかうまく行きませんでした。しかし、今後、練習していく
    方向性はつかめたような気がします。

    「Rは巻き舌でうなり声のような響きを伴う」などという、どこかで
    聞いた、間違った説明が体に染みついているので、正しい鼻音
    を出すことができず、喉からうなり声のようなものが出てきてしま
    うのです。
    また、舌を動かしてしまう癖からもまだ抜け切れていません。

                      ---

    私の bring に聞こえると指摘されたときは、とてもシ
    ョックでした。しかし、正しい発音方法を教わった後で、映画の中
    から聞こえてくる R の音が正しくとらえられるようになってきたよ
    うな気がします。

    また、鼻音を出す上で、役に立ったのがフランス語の鼻母音です。
    入門期で挫折してしまったフランス語がこんなところで役に立つ
    とは思いませんでした。
 
    イントネーションに関しては特に苦手意識はなかったのですが、
    自分の発音をテープで聞いてみると、Uda さんの指摘通り、強弱
    がはっきりしていないことがよくわかりました。

    区切り方も間違いだらけで、弱く発音すべき前置詞などを強めに
    発音してしまう癖がまだあります。
    今後しばらくは、『30音でマスターする英会話』と映画の音を何
    回も聞き、正しくまねるように心掛けたいと思います。

                       

    私の職業は英語講師なのですが、今までのような発音で英語を
    教えてきたことがとても恥ずかしく感じられます。そして、私自身、
    今まで、間違った発音をずっと教わってきたわけです。このままで
    は、将来、英語を教えるようになる人たちも、間違った発音を教え
    るようになることでしょう。この「病」は構造的なものなのです。

    たとえば、
    "There are"を「ゼアラー」と発音する英語教師はたくさんいます
    が(NHKの「英会話」の先生もこう発音していました)、まじめな生
    徒はその音をまねするようになります。

    このようにして、
    間違った発音は日本中に広がってきたのでしょう。


    その意味で、30音トレーニングの指導法と著書は革命的なもの
    です。
    正しい発音を身につけることは、方法さえ正しければ、それほど
    困難なことではなく、英語圏の映画を見ても、ほぼ正しく理解で
    きるようになるはずです。

    そうなれば、
    「英語の発音は日本人が習得することは不可能だ。
     日本人は日本式の発音ができれば十分」

    などという、劣等感を裏返しにしたような「開き直り」は不要にな
    ります。

    ある英語音声学の大家が、高校生に向けて書いた発音に関す
    る本の中で、
    「Rを習得することは非常に困難で、英語のプロを目指す人
    だけが鍛錬すればいい」

    という趣旨のアドバイスをしていますが、こうした「敗北主義」も今
    では「笑える」ようになりました。







Rを覚え、ちょっと慣れれば、もうほとんどネイティブです。
声の良さはうらやましいほど。

下記は約1ヶ月後、2度目のトレーニングのレポートです。

     



   

    大竹先生の体験レポート(2)


    1回目の直接トレーニングでは、
    「Rを鼻に響かせる」ことと
    「イントネーションに気をつける」ことを中心に練習するように、      

    というアドバイスを受けたのですが、仕事で多忙な日々が続いた
    ため、イントネーションの方はおろそかになったまま、2回目のト
    レーニングを受けました。そして今回、自分の発音の欠点がより
    明確に把握できるようになりました。


    「Rについて」

    前回のトレーニングでは、全く鼻に響いていないことがわかった
    ので、練習は鼻に響かせることに全神経を集中させてきました。
    鼻を振動させて音が出てきたときには本当にうれしくて、この音
    を定着させるために、さらに練習を続けました。

    自分で聞いてみると、鼻にかかりすぎるような気がしたのですが、
    自分にとって未知の音なのだから、違和感を感じても当然だと思
    っていました。しかし、アメリカ人から「鼻にかけ過ぎているのはお
    かしい」と指摘され、不安になりました。
    (このことが2回目の指導を受ける直接のきっかけです。)

    実はUdaさんに指摘されて初めてわかったのですが、私のR
    「100パーセント鼻の音」と化してしまっていたのです。
    ネイティブがおかしいと思ったのも当然です。Uda さんの指導の
    おかげで、口の中の音も入れた正しいR の音が何とか出てくるよ
    うになりました。そして、自分で出してみると Rの音が「鋭い音」に
    感じられたのが驚きです。


    「イントネーションについて」

    いまだにイントネーションは私の大きな問題点です。
    切るべきでないところで文を切ってしまったり、文尾になるといつ
    も声が弱くなってしまう癖があります。私の発声時の息が「弱く
    遅い」ことに最大の問題点があるようです。

    これまでは、息が「遅い」などということは考えたこともありません
    でしたが、確かに息を「速く、強く」すると、子音が力強く硬質な
    響きを持ち、英語らしく聞こえてきます。録音した自分の声を聞くと、
    何か「もごもご」したような感じがしてとてもいやだったのですが、
    「息の遅さ」に最大の原因があることがよく分かりました。

    弱点ははっきりしているのですが、現在の私にとって、息を強く速
    くするためにはかなりの無理が必要で、お腹から声を出すようにし
    ないと出てきません。これに関しては徐々に慣れていくしか方法が
    ないのかも知れません。


    「過った練習法に関して」

    今までの私は英語の学習を「根性主義」でとらえてきたようです。     
    かつて「英語の達人」と言われた方々が、教科書を500回音読し
    て英語が身に付いた、などという逸話にある種のあこがれを感じ
    ていたのです。

    そのために、「何度も音読しないときが済まない」という妙な癖が
    身に付いてしまいました。

    Udaさんの
    「カタカナ発音や、間違ったイントネーションが定着してしまうと
    リスニング障害の原因となり、マイナス面の方が強い」
というご
    指摘通り、これは、ある意味で、危険な学習法と言えます。

    間違った発音やイントネーションを何度も繰り返すことによって、
    知らず知らずに「正しいもの」として定着させてしまう、という大
    きな危険性があります。

    練習は時間をかければいい、というものではないようです。

    『30音で覚える英会話』の中に出てくる例文は、ほとんど間違っ
    たイントネーションで内在化してしまったため、しばらくは『タイタ
    ニック』などの映画を使って練習して行くつもりです。







大竹先生はラジオ・TVの講師にレベルの発音になり、もう私の
出る幕はありません。
しかしカタカナ発音での「500回の音読」とかイントネーションを
無視したシャドーイングにはとても賛同できません。

※下記は先生の近況です。

     




    最近の様子


    私とボストン出身の青年 Jim との「日本語のレッスン」はまだ        
    続いています。
    Jim は日本語はまだほとんどダメなので、私にとっては無料
    の英会話個人レッスンのようなものです。
    (JimはNOVAの講師なのです)

    30音トレーニングのおかげで、最近はRの発音を直されなくな
    りました。

    今日も Jimとの「授業」があったのですが、彼と会う前にシナ
    リオを片手に"Jurassic Park"で英語の「音」と「息」を中心に
    とらえる練習をしていたのです。

    驚いたことに、Jimと会ったときに、速いスピードの息に被さる
    ようにして、英語がすらすらと出てきたのです。自分がJeff
    Goldblum になったような気がして、とても興奮しました。

    息を速く出せなくなると、英語がたどたどしくなるのが実感で
    きました。こうした快感はラジオの英会話の練習から味わう
    ことは絶対にできません。

    やはり、映画はすばらしい「教材」です。
    





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