Aoki さんの体験レポート |
Aoki さんの紹介: 職業は某メーカ勤務のコンピュータ系エンジニア。 プライベートでは「英語を学ぼう」というサイトを開いています。 昨年11月のTOEICは875点(reading:450, listening:425)。 昨年、テープ診断をしたのですが、極めてユニークな発声を していて、指摘に困る発音をしているのです。 よく質問を頂いたのですが、S を発音すると舌を噛むとか、 h と k の発音練習をしているうちに 「どんどん声が大きくなって、最後には喉から血が出るかと思 いました。本当に。」のように理解しがたいことを言ってくるし、 「9月に1週間ほど英語づけになる」、というので来宅して頂く ことになりました。 |
30音トレーニング体験記 以前から、 「苦手なリスニングをなんとかするために発音を習いたい」と 思っていたのですが、これがなかなかかないません。 英会話学校内の発音専門のクラスに通ったこともあるのですが、 そこでネイティブの講師に OK をもらっても、発音は「違う」状態 のままでした。 他のいくつかの教材のあと30音を始めたものの、練習しようとすると どうもうまく行かず、Uda さんにメールで相談していました。 その結果どうやら私は色々勘違いが多いらしいということで、半年前 にトレーニングをお願いしました。が、そのときは急病で延期していた だき、今回の訪問となりました。 トレーニングそのものはだいたい他の方の体験レポートにある通りで した。 他の方が注意されたことは一通り注意されましたし、おそらく他の方 が注意されなかったようなことも注意されました。 こんな調子に加えて、 注意されてもそれがなかなか直らないものですから、やたら時間がか かってしまいました。不出来な生徒に長時間おつきあいいただいてあ りがとうございます。 私が注意されたことのうち、印象深かったことについて書きます。 ● まずは個々の発音をしっかり練習する そもそも、それぞれの音について「どう発音すればいいのか」が本だけ ではわからなかったのが、訪問の最大の動機でした。 練習してないのですから当然なんですが、個々の音素の発音が安定 していない、または全然できてないので、まずはこれを練習するよう に言われました。 もちろんどう発音すればいいのかも教えてもらいました。 また、「子音が弱い」と言うのも、どのくらいまで強くすればいいのか、 実際にやって「まだ」「まだまだ」「そのくらい」と言ってもらって、やっと 実感できました。 ● お手本をちゃんと聞く イントネーションしかり、個々の音しかり。「お手本をちゃんと聞い てちゃんと真似しましょう」、それだけのことなのですが、まあそれ ができないから苦労してるわけです。 イントネーションについては、聞けば高低は聞こえるのですが、 個々の音についてはそもそも聞こえないので困ってしまいます。 個々の音素の発音練習をしたら一部は解決するかもしれません。 その他については次の項目で。 ● 頭を使わない 「ちゃんと聞く」ことについて、Uda さんに何度も「頭を使わずに聞く」 と言われたのですが、その意味が私にはよくわかりませんでした。 数日後になって、 「音は音のままで聞くこと、知っている音や単語に当てはめないこと」 という意味だろうと理解しました。(合ってます?) しかしこれは実はすごく大変なことです。 今まで、特に英語がとても苦手だったころは、聞こえた音の端を頼り に勘と推測のフル回転でなんとか英語を理解していたのですが、今 度はまったく逆なわけです。 10年以上にわたる英語苦手歴で、無意識のうちに最大限のパターン マッチングをする癖がついていますから、直そうと思ってすぐ直るもの ではなさそうです。 (そこでちょっと奥の手を考えています。うまくいったら報告しますね。) ● 単語の後半や弱い単語もちゃんと発音する この「ちゃんと」もなかなか曲者で、本人は発音したつもりでも 「してない」ことがたくさんありました。特に the などは、口の形を 作って息を出したつもりでも、音にはなってないのです。 また、語尾や語中の子音について、「もっと長く」という指摘に びっくりしました。子音が弱いというのは音量だけではなく、 持続時間が足らないというのも含まれるのですね。 「school の l は oo よりも時間が長い」だなんて、今まで想像も つかなかったことでした。 そう言われてから帰宅後テレビドラマを見ていたら、確かに nothing の後半の n にちゃんと長さがあるではないですか。 他にもまだまだ聞こえてないものがあるんでしょうね。 ● to や the などに注意する これは私だけなのかもしれませんが、the と後の名詞の間や to 不定詞の to と動詞の間に時間が開いてしまうことを注意されま した。 注意されて気をつけて言ってみてもついつい間があいてしまうので、 どうやら変な癖がついているようです。 ● 姿勢が悪い 喉の共鳴音を出しやすくするためにも、胸をはってうつむかないのが いいのだそうです。 ● 発声のときに手、首、肩をふらない 見せていただいた未編集ビデオでも、出演しているネイティブのお姉 さんがつい首を振っては撮りなおしになっていたので、振りたくなるの が普通なんでしょう。私もつい振ってしまいます。 しかし 「手や首の運動で区切れるほど粗っぽいものではない」ということで、 「振る癖はつけない方がいいよ」と言われました。 この他、 「のどの共鳴音」がどんなものかというのも、訪問で初めてわかりまし た。帰宅後アメリカのドラマを見ていたら、確かに響きがよく聞こえまし た。 ( しかしイギリスのドラマを見たら聞こえませんでした。そういうものです か? ) その後は、自宅で30音の本を使ってぼちぼちと練習しています。 トレーニングの効果 トレーニング最大の効果は (情けないですけど) 自分で練習ができるようになったことです。 トレーニング前は、目指すべき音がわからなくて練習のしようがない 状態でしたから。 もう少し情けなくない進歩はと言えば、 英語の聞こえ方が少し変わってきたことです。 ひとつは、喉の共鳴音が聞こえるようになってきました。 また、私はあとに母音のつかない r が聞こえた試しがなかったので すが、帰宅直後に見たドラマのセリフ "The stage's over!" の最後の r が聞こえて感動しました。 「子音に長さがある」というのも、トレーニング前には聞こえていなかっ たことでした。 これから、ひとつひとつの音素の発音を身につけて、それをつなげて 単語や文でちゃんと言えるようにして、... と先は長いのですが、今ま での「どうしたもんだか」という閉塞した状態から、 「練習すればなんとかなるかも」という、 少しは先が見える状態に変化したように思います。 今後もあれこれと変な質問をしてはUdaさんを悩ませそうですが、 どうぞよろしくお願いします。 |
送られてきたテープを聞いたときはまったく見当がつかない発声,発音 でしたが、実際聞いてみるとあちこち勘違いをしているだけのようでした。 ただ、勘違いが徹底しているので、直すには少々時間がかかるかも知 れません。 リスニングはすぐに上達しそうです。 |
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